エリスの論理療法
論理療法とは
論理的思考を重視し、カウンセラーがクライアントに積極的に関与することで短期治療を目指す心理療法のこと。
分かりやすくいうと、起きてしまった事実は、個人の解釈によって捉え方が変わる。悪い結果につながる悪い思い込み(イラショナル・ビリーフ)は論駁(ろんぱく)して、別の結果につなげていく……という治療方法と考えると分かりやすい。
なぜ短期治療を目指したのか
従来の治療に長い時間がかかる心理療法に疑問を感じていたから。エリスは哲学からヒントを得てABCDE理論を生み出した。エリスがリスペクトしていたのは、ストア派エピクテートス。「人は物自体に困惑するのではなく、それをどう見るかによって困惑させられるのだ(見る人の捉え方に問題がある)」をヒントにした。
ABCDE理論
・A Activating Event(起きてしまった出来事)
・B Beliefs(悪い思い込み)
・C Consequence(結果)
・D Dispute(論駁)
・E Effect(効果)
<覚えかた>
A あ、やばいことが起きてしまいましたね
B びっくりしたかもしれないですけど気にしなくていいです
C 超つらいかもしれないですけど、それってあなたの感想ですよね
D でも、こういう考え方もできると思うんすよ
E えー、いい感じに終わるならそれで良くないですか