シャインのキャリア・アンカーとキャリア・サイクル
シャインの組織内キャリア発達論
シャインは、組織におけるキャリア開発に焦点をあてて、組織内キャリア発達論を提唱した。具体的には、内的キャリアと外的キャリアが存在し、内的キャリアは外的キャリアの基礎となるものとして考える。
◎内的キャリア
仕事人生の中での自分の歩みや動きについての自分なりの意味付け・価値観
◎外的キャリア
経験した仕事の内容や実績、組織内での評価
3つのサイクル
シャインは、人が生きていくためには3つのサイクルが存在すると語った。
・生物学的・社会的サイクル
・家族関係のサイクル
・キャリア形成のサイクル
キャリア・サイクル
①成長・探索・探求
⇒職業選択のための準備をする段階
②仕事世界へのエントリー
⇒初めて組織に入り、仕事に就く段階
③基本訓練
⇒少しずつ仕事に慣れていく段階
④キャリア初期
⇒責任ある仕事を任されていく段階
⑤キャリア中期
⇒組織内での立ち位置が分かってくる段階
⑥キャリア中期の危機
⇒自分の価値観や能力が分かり、葛藤が生まれる段階
⑦キャリア後期
⇒後輩育成など指導者として活躍する段階
⑧衰退・離脱
⇒能力のミスマッチや体力・影響力の衰えを受け入れる段階
⑨引退
⇒後進に道を譲る段階
キャリア・コーン
組織を三次元構造で表現したもの。
縦軸が組織の職位や階層、円形の水平面は職能利用息、横軸は中心に向かうほど組織内での重要性が高まってくる。組織内での自分の現在位置を把握するため、考えていくために使うものかも。
キャリア・アンカー
人間はキャリアと向き合ったときに、なかなか手放さないものが存在する。それは、船における錨(アンカー)のようなもので、それを中心にグルグルと動いて悩み、考えていく感じ。以下の8つのことがキャリア・アンカーになりやすい。
①自分の専門生や技術を高めたい(専門・職種別コンピエンス)
②組織の中で重要な役割を得たい(全般管理コンピエンス)
③独立したい(自律・独立)
④ここでがんばっていきたい(保証・安定)
⑤新しいことに挑戦したい(起業家的創造性)
⑥社会に貢献したい(奉仕・社会献身)
⑦解決困難な問題に取り組みたい(挑戦)
⑧仕事とプライベートを両立したい(生活様式)
<覚えかた>
シャイン(社員)だけに組織のことが中心。組織内キャリア発達論とか。キャリア・コーンとか。キャリア・アンカーとか。